“朝鮮通信使”の平和外交精神を世界に発信

「平和統一聯合」創設10周年記念/3000人大会-東京・日比谷公園で

 7月4日、韓民族の和合・統一を図り、南北の平和的統一に貢献することを目指す「平和統一聯合」の創設10周年記念大会が、東京・日比谷公園大音楽堂で開催され、小雨の降りしきる天候にもかかわらず、約3000人が集まりました。

(この記事は、『VISION 2020』第33号〈7月15日号〉に掲載されました)

 北東アジアの緊張を解消し、アジア・太平洋時代を真に自由で開かれたものにするためには、韓半島の平和統一が絶対に不可欠であり、またそれこそが新たな世界平和のモデルとなるという確信のもと、平和統一聯合は2004年7月4日に創設されました。日韓関係が厳しい試練にさらされる中、北東アジアの平和と繁栄のビジョンを共有すると同時に、日韓友好親善推進を図ることも、今回の大会の大きな目的でした。

 第一部では、「平和統一聯合」中央本部の大塚克己会長が、「韓半島の分断と平和統一は歴史的・世界的課題であり、日本におられる韓国・朝鮮系の方々の平和統一も、歴史的な意味と価値を持つものです。互いによく理解し合い、互いに為に生きあう精神こそが共に生きるためには不可欠です。そのため、日韓両国の歴史に残る交流使節『朝鮮通信使』を現代によみがえらせ、より次元の高い関係を構築していくための運動を展開していきたい」と述べ、若者たちが北海道・納沙布岬から韓国のソウルまで自転車で縦走する「Peace Bikeを昨年に続いて今年も行うことを表明。最後に、「私たちは、創設の精神に固く立って、創設者文鮮明・韓鶴子総裁ご夫妻、そして神様の理想が一時も早く実現をするように、粉骨砕身の努力を尽くして参る所存です」と決意を語りました。

 続いて、青山丘・元文部科学副大臣が祝辞を述べ、「(南北統一の)障害になっているのは、政治や軍事、経済であり、いずれも人間が行ってきたことです。人間の行ったことは、人間が変えることができます。過去を変えることはできませんが、未来は我々が変えることができます」と指摘。その上で、「非常に困難な現状の中で、祖国統一の問題の道筋を示すことができるのは、真の愛を説いて世界の人々に訴えていかれた文鮮明先生の教えしかありません。真の愛があれば、人間のどんな努力も実ります」と力説しました。

 祝電が披露された後、埼玉県出身で圓和道師範として活躍している池田浩一朗さん(22 歳)が「平和統一のための主張」を行いました。

 基調講演は、長年にわたって日韓の比較文化研究を行ってきた著名な学者で、現在は「朝鮮通信使ユネスコ記録遺産登載(日本語では「記憶遺産登録」)韓国推進委員会」委員として活躍している金両基氏が、「徳川家康の平和外交-朝鮮通信使の世界遺産登録申請」と題して行いました。

 金両基氏は、まず「東北アジアは歴史認識を巡ってぎくしゃくしています。歴史に学ぶということは、苦難を乗り越えた歴史を学び、モデルとしての歴史を学び、そこから勇気と知恵を学び取ること」だと説明しました。

 その上で、「韓日両国は、朝鮮通信使という世界に誇ることができる歴史を持っている」と指摘。「両国の不幸な時代は、文禄・慶長の役の6年と植民地時代の36年を足した42年間です。ところが、江戸時代の264年の間、両国は国家的な摩擦を一度も起こしていません。260年以上にわたり、隣国と摩擦を起こさなかったのは、世界の歴史でも非常に希です」と強調し、朝鮮通信使の歴史を再発見し、両国のかつての平和外交を世界にアピールしていくことを提言しました。

 続いて、一般財団法人「国際ハイウェイ財団」の徳野英治会長が激励の辞を述べ、「日本と韓半島との歴史的な経緯を考えたときに、南北分断に対して私たち日本人が『関係ない』という立場に絶対に立つことができません。日本の国と国民が真心を込めて協力しながら、一刻も早く平和統一を実現しなければなりません」と強調。
 その上で、具体的な取り組みとして、①朝鮮通信使の世界記憶遺産登録推進運動の展開 ②日韓の議員・民間外交の促進 ③ 2018年平昌五輪、2020年東京五輪の相互協力 ④日韓国際結婚の促進 ⑤日韓トンネルの実現――を提案。「最終的には、日本が韓半島の平和的統一の仲保者の役割を果たすことが最も理想的であり、文鮮明先生の夢でした」と語りました。

 次に、在日韓国・朝鮮人青年を代表して男女二人が登壇。「南北往来自由実現」「PEACE BIKE 2014の実行」「日韓・韓日トンネル、国際ハイウェイの実現」など6項目からなる大会決議文を発表しました。
 第一部の本大会は、「平和統一聯合」中央本部の韓昱洙副会長が閉会の辞を述べた後、金満辰・第5連合会常任顧問のリードで億万歳を行い、閉会しました。

 引き続き、午後4時頃から第二部の平和大行進が行われました。
 参加者は、10のグループに分かれて日比谷公園を出発し、外務省など中央官庁が建ち並ぶ霞ヶ関周辺を約1時間にわたって行進。「いいね!日韓友好」「愛から始まる多文化交流」などのプラカードを掲げ、「日韓友好親善を実現しよう!」「日韓トンネルを推進しよう!」「世界平和を実現しよう!」などと力強くコールをしながら、元気に練り歩きました。

 参加者の多くが、希望的なメッセージを連呼しながら満面の笑顔を見せ、自らが復活して喜びを体全体で表しているように見えたのが印象的でした。行進が始まるといつの間には雨は上がっていました。