日本の43家庭がアメリカ西部の聖地巡礼(前編)

“残された生涯において、全人類に真の父母様を証ししなさい”

 ラスベガスの「国際平和教育院」(IPEC、通称ピースパレス)の奉献式ならびに真のお父様の聖和1000日記念特別礼拝の開催に合わせ、真のお母様の特別のご配慮により、日本の摂理の土台を築いた43家庭の先輩家庭(430家庭の久保木哲子夫人を含む)が5月25日から6月3日まで、アメリカ西部聖地巡礼ツアーを行いました。徳野英治・日本統一教会会長ご夫妻を団長として、先輩家庭15人をはじめ、李基萬企画本部長やスタッフを含め総勢19人が参加。ラスベガスを中心としたアメリカ西部における真の父母様の50年の足跡をたどりながら、真のお母様から溢れるまでの愛を受けた参加者たちは、あらためて命が尽きるまで孝子孝女としてみ旨の道を邁進する決意をしました。

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 聖地ツアー1日目(5月25日)、一行は午後5時10分成田空港発のフライトで日本を出発。日付変更線を越えて太平洋を横断し、同日午前10時25分にサンフランシスコ空港に到着しました。
 サンフランシスコは、真のお父様が世界巡回のため1965年2月にアメリカをはじめて訪問されたときに最初に到着された地です。お父様は同年1月末、世界40カ国、120カ所に聖地決定をされるため、第一次世界巡回路程にご出発。最初の巡回国である日本で聖地8カ所を決定された後、アメリカに向かわれました。

 ツアー一行がサンフランシスコで最初に訪れたのが、アメリカで第1番目に決定された聖地ツインピークス。サンフランシスコは“霧の都”と呼ばれるほど霧のかかりやすい気候で、この日も標高270 メートルほどの丘の上にあるツインピークスも雲が低く垂れ込め、風が強く吹いていました。
 バスから降りた一行は、北側の頂上に登り、祈祷を捧げながら今回のツアーの出発に向けての感謝と決意をしました。5月であっても寒風吹きすさぶ厳しい気候であるこの地を、真の父母様が訪問されたのは50年前の2月。参加者たちは、当時はどれほど過酷な環境であったのか思いを馳せました。

 ツアー2日目(5月26日)、前日にサンフランシスコに1泊した一行は、ホテルを出発した後、空路でアリゾナ州フェニックスに向かいました。
 フェニックスの空港で地元メンバーの出迎えを受けた一行は、清々しい青空が広がる中、聖地に向かいました。

 フェニックスの元々の聖地は、現在は公園の池の底に沈んでいます。これについて地元の男性メンバーは「アリゾナは砂漠の州です。砂漠の中の水場に聖地があるということは天の祝福です」と解説。フェニックスとは「不死鳥」を意味しますが、その名に違わずフェニックスの聖地は一度死んで復活した立場で、今はとても素晴らしい環境に生まれ変わっています。
 ツアー一行は、聖地の池のほとりで手を取り合って輪になり、心を一つに祈祷を捧げた後、億万歳四唱を行いました。

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 フェニックスからバスで次の目的地セドナに向かう途中、証し会が始まりました。
 その中で周藤健先生は、真のお父様がなぜアメリカに渡られたのか、1970年代にお父様から直接聞いたみ言を交えながら、次のように語りました。
 「真の父母様は、アメリカに来るときに神様に二つのことを約束されました。第一に、アメリカの大統領を立て、共産主義を倒すということです。それがレーガン大統領でした。軍事力強化に突き進むアメリカの前に、ついに血を流すことなくして共産主義は崩壊しました。
 二つ目は、アメリカに神学校を設立することです。お父様ははっきりとは言われませんでしたが、キリスト教を復帰するためだったと私は理解しています」

 小山田秀生先生は、また別の角度から真の父母様がアメリカで歩まれた背景について語りました。
 「1971年末から40年近くアメリカに投入された真のお父様は『アメリカを育ててこられた神様のために、先生は来た』とおっしゃっていました。
 アメリカには、4000年の歴史をもつユダヤ教と2000年の歴史をもつキリスト教の背景があります。40年近く過ぎてみると、お父様はユダヤ教とキリスト教に加え、イスラム教までこの地でまとめられました。それが後に『エルサレム宣言』(2003年5月)となり、宗教統一の道が開かれたのです。結果的に、こうした動きが国連における超宗教議会設置に向けた取り組みの背景になっています」

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 “最も美しいハイウェイ”と称される州間高速道路17号線を通ってフェニックスから約2時間、一行はパワースポットとして世界的に有名なセドナの「ベルロック」と「エアポート・メサ」を訪れました。
 セドナには、地球から湧き出てくるエネルギー源とされる「ボルテックス」(スペイン語で「渦巻き」の意味)が4カ所もあり、ベルロックとエアポート・メサもそれに含まれています。
 ツアー一行が、その名のとおり鐘の形をした岩山ベルロックを臨む高台でバスを降りると、広大な青空のもとに赤土がむき出しの岩山が連なる絶景が広がっていました。聖歌「園の歌」を讃美した後、しばし祈祷する時間を持ちました。

 続いて、特に男性的エネルギーが強いとされるエアポート・メサに移動。大地から気を受け取るため岩山に向けて手をかざすと、手のひらがカッーと熱くなり、ビリビリとした感覚を覚える参加者もいました。

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 ツアー3日目(5月27日)、セドナのホテルで朝を迎えた一行は、一路グランドキャニオンへ。ほとんどの参加者はグランドキャニオンを訪れたのは初めてで、「マーサーポイント」や「ブライトエンジェル」などに立ち寄りながら、神様の愛と偉大な創造のみ業を目撃し、その壮大な景観に圧倒されました。

 聖地ツアー一行は、約5時間かけてネバダ州ラスベガスに到着。市内のホテルに宿泊しました。
 聖地ツアー4日目(5月28日)、一行は「国際平和教育院」(ピースパレス)の奉献のための公式行事に参加しました。

 午前8時50分、真のお母様ご一行がピースパレスにご到着。お母様が正面入口で涙ながらに感謝の奉献祈祷をされた後にテープカット、続いてピースパレスが平和教育の中心として深く根をおろすことを祈願し、オリーブの木の記念植樹が行われました。

 お母様は、聖別式のため建物を巡回された後、吹き抜けの玄関ホールで大勢の参加者が見守る中、ケーキカットをされました。

後編につづく