2025鮮鶴(ソンハク)平和賞授賞式が開催される

 


左から、グッドラック・ジョナサン氏、サミュエル・ハデべ氏、韓鶴子総裁、
ワンジラ・マータイ氏、ヒュー・エバンス氏、パトリック・アウア氏

4月11日、2025鮮鶴(ソンハク)平和賞授賞式(主催:鮮鶴平和賞事務局)がソウルのロッテホテル・ワールドで開催されました。同賞は、韓鶴子総裁によって提案され、2015年に最初の授賞式を行って以来、世界平和に貢献した個人または団体を表彰してきました。同賞は、世界に存在する苦しみと破壊を癒し、包括的で未来志向的な平和ビジョンを構築することを目的としています。10周年を迎えた今回は、「環境の持続可能性」「地球市民意識」「教育の革新」の分野で多大な貢献をしたワンジラ・マータイ氏(ケニア)、ヒュー・エバンス氏(オーストラリア)、パトリック・アウア氏(ガーナ)の3名を表彰しました。

鮮鶴平和賞受賞者

1人目の受賞者のワンジラ・マータイ氏は、特に「AFR100」イニシアチブと「グリーン・ベルト運動(Green Belt Movement)」を通じて、卓越した環境リーダーシップを発揮したことが評価されました。アフリカ全土の荒廃した景観を回復するために5,100万本を超える木を植えるなど、マタイ氏の献身的な努力は環境回復に大きく貢献しています。

2人目の受賞者のヒュー・エバンス氏は、グローバル・シチズン(Global Citizen)の共同設立者兼CEOであり、世界市民意識への卓越したコミットメントが評価され同賞を受賞しました。エバンス氏のリーダーシップのもと、グローバル・シチズンは430億ドル以上の資金を費やし、貧困、保健、教育、公益サービスへのアクセスといった課題に取り組むことで、世界中の13億人以上の人々の生活に直接影響を与えました。

3人目の受賞者のガーナのアシェシ大学の創設者であるパトリック・アウア氏は、アフリカの高等教育に変革をもたらしたとして表彰されました。アウア氏の先見的なリーダーシップにより、倫理、男女平等、批判的思考、リーダーシップを強調した革新的なカリキュラムが導入されました。アシェシ大学は現在、先駆的な教育機関として認知され、アフリカ全土、そして世界各地で積極的な社会変革をリードする人材を輩出しています。

創設者賞

「創設者賞」は、平和的な民主主義の移行と良い統治への貢献に対してナイジェリアのグッドラック・ジョナサン元大統領と、アフリカにおける宗教間の調和と地域社会の平和への献身に対して南アフリカのサミュエル・ハデべ氏に贈られました。一方、東ティモールのシャナナ・グスマン首相への創設者賞授与は、やむを得ない事情により延期されました。

2020年に創設者賞を受賞した潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長は、祝辞の中で次のように述べています。「10周年を迎えた鮮鶴平和賞は、世界の平和と連帯に貢献した名もなき英雄たちにスポットライトを当て続けています。私は、受賞者の方々の感動的な献身を深く称えるとともに、先見的なリーダーシップと世界平和への取り組みへの揺るぎない支援に対して、創設者の韓鶴子博士に心から感謝の意を表します。」