韓国メディアが報じた「南米摂理」(後編)

 韓国統一教会(世界平和統一家庭連合)創立60周年に際し、韓国メディアが南米のブラジル、ウルグアイ、パラグアイを訪れ、真の父母様(文鮮明師ご夫妻)が過去20年にわたって投入してこられた摂理の中心地を取材し、主要な雑誌などで報道されました。韓国メディアが南米摂理をどのように報じたのか、「地球の反対側で新たに注目される『新しい希望農場』の奇跡」と題して「月刊中央」6月号に掲載された記事の要約を2回に分けて紹介します(前編はこちら)。

(この記事は、『VISION 2020』第32号〈6月30日号〉に掲載されました)

スポーツ事業基盤の確保にも関心
 文総裁夫妻は、南米とアラスカなどを対象に、釣りを通した趣味産業の開発と観光産業を展開する構想があることも明らかにした。彼は「観光産業を誘致しようとすれば、季節的な変化をどのように活用できるかが鍵」としながら、「これがうまく連結できるとすれば、本格的に観光ビジネスとして展開しなければならない」と強調した。

 文総裁夫妻は、南米にスポーツ事業の基盤を確保することにも多くの関心を注いだ。今後、(築かれる)理想世界は、文化芸術を享受し、趣味とスポーツを楽しむ世界だからだ。特にサッカーを、全世界の人々が愛するスポーツとして、平和世界の実現のために必ず必要となる手段と見なしたのである。

 これに伴い、文総裁はブラジルのソロカバ・サッカーチームとセネ・サッカーチームを引き継ぎ、立派なクラブに育て上げた。ソロカバは1991年2月に設立された新興クラブだったが、2002年に文総裁が引き継いだ後、ブラジルの(サンパウロ州)1部リーグに昇格するなど、飛躍的な成長を遂げた。

 ブラジル南部のサンパウロ州にあるソロカバを本拠地としているソロカバ・サッカーチームは現在、専用競技場とホテルを所有しており、韓国代表チームと共に2014年のブラジル・ワールドカップのH組に属しているアルジェリア代表チームが、ここにベースキャンプを張った。ソロカバ・サッカーチームは、アジアの幼少年向けにサッカー技術を伝授している。また、平壌に入り、北朝鮮の代表チームと親善試合も行った。ソロカバは、スポーツを楽しむ中南米大陸の希望として注目されている。

飢餓解決のための支援と南米開発に注力
 文総裁夫妻は、人類が直面した食糧問題のための対策を整えるにあたっても、裸足で駆け回った。アフリカなど、第三世界では1年に2000万人、1日6万人が飢え死にしている。そのため、牧場を建て、養殖場を運営しようとしたのだ。海や湖、川などで魚を釣ったり、養殖を通して「フィッシュパウダー」を大量生産し、飢餓にあえぐ人々に食糧を提供しようという構想を随分前から明らかにし、実際に加工工場を造って生産にも乗り出した。

 文総裁夫妻は、南米の自然環境を保護することにも多くの関心を寄せた。世界は地球温暖化と自然破壊によって途方もない災難を味わっている。アマゾン密林地域の山林破壊によって地球の肺が死につつあるため、パンタナールの自然保護に関心を寄せたのだ。
 文総裁夫妻がこのように南米に大規模な投資を行い、多くの精誠を注ぎ込んだのは、経済的側面よりも、世界平和と人類救援という神の摂理を一段階発展させるという意志によるものであると、家庭連合の関係者たちは語る。
 
 韓鶴子総裁は「これまで南米に注いできたこのような業績と精誠は、決して無駄にならないでしょう。それをどのように具体化し、どのくらい期間を短縮させるかというのは、私たち全員の課題」としながら、「私たちの手で理想共同体を実現し、新世界を実現する具体的なアクション・プランをつくっていきます」と、強い意志を見せた。

 「この偉大な大陸を中心に、美しい自然の中で誰もが、自由に、平和に、神様を父母として侍る兄弟姉妹として一つになり、幸福を享受する新しい世界を夢見てきました。それは神様の願いであり、人類の念願であり、子孫万代に続くことが期待される夢です。そのような点で、南米は新世界創建の無限な可能性を持った大陸なのです」
 (以上は、2014年4月22日、ウルグアイで開催された国際指導者会議で代読されたメッセージ)