ソウルで「世界サミット2015」開催

“宗教指導者は、国際情勢に積極的な働きかけを”

 「平和、安全および人間開発」をテーマとする「世界サミット2015」(主催:UPF、鮮鶴平和賞委員会、共催:世界平和統一家庭連合、ワシントン・タイムズ社など)が、8月27日から31日にかけて、韓国・ソウル市内のホテルで開催され、世界56カ国から205人が参加しました。

 28日午前に行われた鮮鶴平和賞の授賞式と、その後の祝賀午餐会には全サミット参加者が招待され、2人の受賞者に敬意を表しました。
 28日午後に行われた全体会議では、ダン・バートン元米国下院議員がスピーチ。「私たちの誰もが平和と自由を望んでいます。世界はますます小さくなりつつあり、地域紛争はもはや特定地域のものではなく、世界的な意味を持つようになっています。過激派に対処する方法は、レーガン元米国大統領のとった戦略である『強さによる平和』しかありません。過激派らは、敵が弱く制裁することができないと判断すれば、好きなように行動します。私たちが愛する自由を守るためには、強力なリーダーシップが必要なのです」と述べました。

 「アジア政党国際会議」のホセ・デベネシア議長(元フィリピン下院議長)は、2004年に自身が国連総会に設立を提言した国連超宗教議会について、以下のように語りました。
 「この超宗教議会は、人種、宗教、文化、国籍の違いに関わらず、グローバルな平和の文化の相互理解を促進するものです。文鮮明総裁は、この偉大なイニシアチブの開拓者です。世界の諸宗教は、国際情勢に対して積極的に働きかけるべきです。イスラムの指導者は、シーア派とスンニ派の和解のための会議を開くべきです」

 クリストファー・ヒル元米国国務次官補は、平和促進のためのUPFの活動に敬意を表した上で、「この世界サミットの開催国として、戦争の災禍と分断の悲劇を経験した韓国を選んだのは実に適切であると思います。平和は単純ではありません。それは複雑であり、対話を必要とし、政治的な妥協も必要になります。しかし、そのときにも恐れを動機として交渉するのではなく、明確な価値観と内面の強さをもって対話に臨まなければなりません」と訴えました。

 この日、鮮鶴平和賞の受賞者であるアノテ・トン・キリバス大統領と、モダドゥグ・グプタ博士をメインスピーカーに迎えたセッションが特別に開かれ、2人は自身の歩んできた道程について、より詳細なスピーチを行いました。

 その後、「ヨーロッパと中東」「平和を構築する者としての女性の役割」「アジア太平洋地域」「平和構築における宗教の役割」をテーマとして、各分野における専門家の討議が29日まで行われました。